PC側アプリケーションプログラム JOZ-コントローラ詳細情報
JOZ-コントローラはWindowsXp、Vistaパソコンにインストールして使用するHSWB−03F用モーション作成支援システムです。
JOZ-コントローラを使用すると下記のようなことが可能になります。
スライダや教示機能を使用して任意のポーズを作成することができ、ポーズを任意数登録することにより、モーションを作成することができます。
モーター単位でパワーのON&OFF制御、最大出力トルク切り替え、指示位置の登録、教示による登録等が可能です。教示グループ等様々なグループ設定により容易にポーズ登録を行うことが可能です。
JO-ZEROではホームポジション調整は必要ありません。
プログラム登録環境が用意され、ユーザーが作成したプログラムをデータベースで管理し、任意のプログラムをユーザーファイルとしてHSWB-03Fに挿入したMicroSDカードに転送登録することが可能です。
データベース上でのプログラム登録数はご使用になっているパソコンのハードディスク容量にのみ制限されます。HSWB-03F上のMicroSDに転送できるファイル数は管理番号5から27までの23ファイルで、1ファイルの最大容量はMicroSDカードの容量によって制限されます。(最大2GBまでのMicroSDカードに対応しています。)
1ユーザファイルにはポーズ情報、プログラム情報など複数の情報を登録することが可能です。
ステータスチェック画面が用意され、サーボモータ単位の現在消費電流、現在温度、現在印加電圧等を把握することができ、合計消費電流、現在バッテリー電圧等も表示することができます。
そのほか変数の内容確認、デジタル入力、アナログ入力等の値を数値で確認することができます。
モーションジェネレータ機能を搭載し、様々な姿勢での歩行モーション(前後進、左右旋回、左右移動)をユーザーのパラメータ設定によって自動的に生成することが可能
生成結果は直ちに動作確認が可能で、生成したプログラムは任意でプログラムデータベースに登録することが可能です。歩行モーションは前後進については設定されたパラメータによって歩様が生成されます。(すり足から足上げ、低速から高速、正確な歩幅からスライド歩行によるバトルに適応した歩行まで対応)
左右旋回、左右移動についても設定されたパラメータによって歩様が生成されますが、さらに歩様種別が2種類用意され、お好みの歩様を選択することができます。(規定歩幅による正確な移動もしくはロボットバトルなどに適応したスライド移動の2種類を用意)
各種画面の解説
PositionEditor(ポーズ登録 メニューからPositionEditorボタンをクリックして呼び出します。)
機能ボタンブロック解説
サーボパレットブロック(JO-ZEROのモータ配置に固定された24サーボ分のパレットです。)
特殊機能ブロック
赤外線コード設定、サウンドテスト、ユーザーファイル&赤外線コード関連テーブル作成機能など(詳細は製品添付の取扱説明書参照)
通信モニターブロック
シリアル通信などの情報と各種メッセージが表示されます。
赤外線コード・実行ファイル定義一覧
赤外線コードと実行するユーザーファイルの関係を一覧表示します。
PROGRAM プログラム登録画面(メニュー画面よりPROGRAMボタンをクリックして呼び出します。)
PROGRAM新規登録
PROGRAM編集
EDIT&SAVE
基本として手入力でプログラムを入力します。
登録済みの他のプログラムを複製、参照したり、MOTIONデータテーブルからのプログラムとしての読込み機能、同じくMOTIONデータテーブルのデータをサブルーチンとして取り込む機能など、様々なスクリプト機能があります。(詳細は製品添付の取扱説明書か「サーボモーターコントローラ HSWB-03Fスクリプト機能仕様」を参照してください。)
プログラムの登録が済みましたら、EXEC(実行)ボタンをクリックし、直ちに動作を確認することができます。
登録内容が確定しましたら、SAVEボタンをクリックしてプログラムを保存します。(SAVEを行うと登録日付と時間が更新されます。)
モーション取り込み補足
MotionImportボタンをクリックするとデータベースに登録したMOTIONの一覧が表示されます。
任意の1件をダブルクリックすることによって選択し、PROGRAMに取り込むことができます。
このとき、プログラムとして取り込む(MOVE命令のかたまり)かMOTIONをサブルーチンとして実行するMOTIONCALL命令形式化を選択することが可能です。
STATUS ステータスチェック画面 (各サーボモータの現状確認のほか、入力インターフェースのチェック、変数一覧の表示などを行います。)
SCRIPT EXPORT スクリプトエキスポート画面(データベースに登録したプログラムを任意のユーザーファイルに保存します。)
書き込み完了後、EXECボタンをクリックすることで直ちに動作確認を行うことが可能です。
MotionGenerator モーションジェネレータ機能(各種歩様自動生成機能)
詳細画面
COMMENT
本パラメータについてのコメントを登録することができます。
RECNO
歩行パラメータの管理番号が表示されます。
RECNO番号によって生成された分岐先ラベルが自動的に設定されます。
DATATYPE
本欄にチェックが入っていないときは歩行モーションを自動生成し「軌道データエリア」内のデータを再作成し、そのデータを使用してモーションを生成します。
本欄にチェックが入っているときは軌道データの自動生成は行わず、軌道データエリア内のデータを使用してモーションを生成します。(ユーザーが軌道座標を入力する場合に使用します。)
基本屈伸姿勢
歩行開始など基本となる姿勢の屈伸姿勢を「脚を縮める距離(単位mm)」で指定します。
この値が0のとき、歩行することはできません。
この値が大きくなると1歩の長さを大きく取れるようになりますが、大きすぎると関節の稼動域が限界を超える場合があり、正常に歩行できなくなります。
通常、直立から最大屈伸した場合の最大距離の3分の1程度に設定するときれいに歩行することができるようです。
JO-ZEROでは最大75mmまで設定可能ですが、この場合は足上げ量が設定不可能になりますので、最屈伸歩行の場合でも70mmが限界値となります。
左右体重移動量
歩行の際に左右に体重移動を行う距離を単位mmで入力します。
モーション生成及びテスト実行で、遊脚引き上げ時、支持脚側に倒れる場合は本欄の値を小さくし、遊脚側に倒れる場合は本欄の値を大きくします。
循環速度
2歩歩くときの循環時間を単位秒で入力します。
小さすぎるとモーターの動作速度がついてこれなくなる場合があるので最小で0.01秒程度までにしてください。
通常、1から2秒を指定し、ゆっくり歩行させるほうがロボットのモータ及び電池に優しいです。歩幅
前後方向の歩幅を入力します。
実際には入力値の倍が歩幅となりますので、注意が必要です。
足上げ量
歩行動作時に引き上げる足の高さを単位mmで入力します。
本欄を0にするとすり足歩行になります。
本欄を大きくしすぎると各関節の稼動域を超えて正常に動作しない場合があるので小さい値から調整を行ってください。
歩数
循環動作を繰り返す回数を指定します。
循環動作自動生成時のみ有効です。
実際の歩数は入力値の倍になります。
右足遊脚時左股関節補正
右足を引き上げた際、左足股関節モータのスリップを抑えるための補正値を入力します。
単位はサーボモータの動作ポイント数です。
この値を大きくすると遊脚を引き上げた時、支持脚側に跳ね上がって倒れる恐れがあるので小さい値から調整を行ってください。(5から15程度)左足遊脚時右股関節補正
左足を引き上げた際、右足股関節モータのスリップを抑えるための補正値を入力します。
単位はサーボモータの動作ポイント数です。
この値を大きくすると遊脚を引き上げた時、支持脚側に跳ね上がって倒れる恐れがあるので小さい値から調整を行ってください。(5から15程度)X軸補正
通常、足首関節の循環軌道は基本屈伸姿勢時の足首位置を中心に行われますが、この値を修正するとその中心位置をこの値が正であれば前方に、負であれば後方に指定mmだけ移動させる事ができます。
これにより、ロボットのバランスを調整したり、歩行速度による上体の遅れ(慣性力)の受け止めなどに調整が可能になります。
後方に歩く際もかかとが短いロボットなどの場合、本欄に負のパラメータを設定すると転倒しなくなる方向に調整することが可能です。
調整量は大きくありませんので小さな値から順次調整してください。
通常は0のままでよいです。上半身傾斜
歩行時に上半身を前後に傾斜させる角度を入力します。
通常5で、前加重にしたい場合は+の数値を入力します。足開き量
直立時に左右の足を左右方向に開く場合、その数値をmmで入力します。
初期体重移動係数
歩行開始時の遊脚引き上げ時の体重移動量を調整します。
通常75%(表示は75)ですが、遊脚引き上げ時に遊脚側に倒れる場合はこの数値を大きく、支持脚側に倒れる場合は小さくするように調整します。メッセージ欄
基本屈伸姿勢を入力すると設定可能な最大歩幅などの情報が表示されます。
軌道データエリア
自動算出された歩行モーションの足首関節軌道データが表示されます。
手入力により修正可能ですが、DATATYPEのチェック欄をONにしなければ修正結果は初期化されてしまいます。
DATATYPEをONにし、手動で軌道データを入力すると階段昇降、横歩きなどに応用することができます。生成プログラムを転送ボタン
生成されたプログラムをPROGRAMに転送します。
座標データ追加ボタン(手動登録時)
軌道データエリアに手動でデータ欄を追加します。
座標データ削除ボタン(手動登録時)
任意の軌道データを手動で削除するときに使用します。
基本姿勢プログラム生成ボタン
基本屈伸姿勢をとるためのプログラムを生成します。
このボタンとプログラムテスト実行ボタン等を利用してロボットの基本姿勢を確認します。
基本姿勢になったとき、ロボットが直立状態より基本屈伸姿勢欄に入力した値だけ「しゃがみ」股関節前後軸と足首関節の前後軸が地面(接地面)から垂直上に並んでいることを確認します。
この結果、正しい姿勢をとっていない場合は屈伸量を修正する必要があります。基本姿勢状態に設定後、歩行モーションの動作確認を行う必要がありますので、注意してください。
歩行軌道生成生成
設定に応じて前後進のプログラムを自動生成します。
左右反転チェックボックスにより、右足スタート、左足スタートが切りかえれます。旋回軌道生成A,B
Aタイプ 弧を描く歩行ラインによる旋回軌道を生成します。
Bタイプ その場旋回による旋回軌道を生成します。
左右反転チェックボックスにより。右旋回、左旋回を切り替えます。
歩幅、足上げ量、循環速度が重要なパラメータとなります。横移動軌道生成A,B
Aタイプ 歩幅設定に正確な左右横移動軌道を生成します。
Bタイプ すり足による横移動軌道を生成します。(不正確ですが高速移動が可能)
左右反転チェックボックスにより左右移動を切り替えます。Return to Homeボタン
本ボタンをクリックするとロボットの姿勢がホームポジションに戻ります。
プログラムテスト実行
データ部及びプログラム部の内容でプログラムを実行します。
歩行動作などを始めるのでロボットの姿勢などに注意してください。STOP
ロボットの動作を強制的に止める再使用してください。
プログラム部
自動生成されたプログラムが表示されます。
編集可能な状態になっていますので、任意の修正を行うことができます。BOARD Linkボタン
本欄にチェックを入れるとJO-ZERO(HSWB-03F)との通信を開始します。
ロボットにシリアルケーブル等で接続、電源を投入しておく必要があります。
ホームポジション設定が有効になり、ロボットが動作、直立するので指などを挟まないように注意してご使用ください。腕振り連動
本欄にチェックを入れると自動歩行モーション生成時に腕(肩関節前後軸)を振るプログラムを追加します。
DATATYPEにチェックが入っているときは無視されます。
腕振り量は連動倍率によって変更できます。腰部水平回転角
歩行時に上半身を歩調に合わせて左右に回転させます。
回転量は本欄に度の単位で設定します。
通常、10から20ぐらいが適当かと思われますが、歩幅、速度等によって調整が必要になります。
未使用の場合は0に設定します。転倒時モーター保護
本欄にチェックを入れると、歩行開始時に転倒時に最も壊れやすい肩関節を保護する姿勢と肩関節のモーター出力を10%に設定します。
歩行終了後は腕をホームポジションに復帰します。
なお、本オプションを使用しても転倒時の状況によってはモーターが故障する場合がありますので、その際は補修部品をご購入ください。踏み込み待ち時間
踏み込みチェックボックスにチェックが入っている場合、歩行周期中、遊脚が接地した時点で本欄の数値分だけ一時停止します。
本欄の有効数値は0から200までで、200で1秒の停止となります。初期体重移動係数
停止状態からの1歩目(遊脚引き上げ時)の体重移動量を循環歩行時の体重移動量を基準に0%から200%まで可変できるようになりました。
初期値は75%で、ロボットの上半身の質量、支持脚側足裏接地面積などに応じて修正することができます。
連続歩行時はうまくいくが1歩目がうまくいかない場合などに調整してください。
遊脚側に転倒する場合は数値を大きく、支持脚側に転倒する場合は数値を小さくするようにします。踏み込み時待機時間
遊脚を下ろし、両脚ともが接地した時点で一時停止時間を設けることができます。
本欄には0から200までの正の整数を入力することが可能で200にて約1秒の停止となります。
本欄の数値を調整することにより、両脚接地時の安定期間を設けることができ、不安定な床面での歩行を行いやすくすることが可能になります。
重心移動左右配分左右配分は通常50で50より数値を大きくすると歩行時の体重移動が右に大きくなり、左側は小さくなります。50より小さくすると、歩行時の体重移動が左に大きくなり、右側は小さくなります。 このパラメータは直立時でも左右の重量バランスが異なるロボットの場合に、調整すると歩行を行いやすくなります。なお、本数値を大きくしすぎると体重移動のための稼動域が上限を超えてしまいやすくなるので、50±20の範囲で調整されることをお勧めします。重心移動オフセット
オフセットは通常15で、0の場合、歩行時の遊脚が着地するとき、重心の左右位置が中心に来るようになっています。
本数を大きくすると遊脚接地時点でも支持脚側に重心が残るようになり、非常にゆっくりとした歩行でも安定して歩行することができます。
なお、本数値を大きくしすぎると、体重移動の位相がずれすぎて歩行できなくなりますので、0から45程度の間で調整してください。
高速な歩行を行う場合は0に設定します。